少人数だから出来ること


 認知症対応型通所介護は一般的な通所介護に比べ定員数が最大で12名と少なく、職員が多く配置されているのが特徴です。また、認知症の方は急激な環境や対人関係の変化への対応が難しい方や、団体行動をする事や、決められたスケジュールに沿って生活する事が難しい方が多いです。また、大人数で部屋に一日居るよりも、他者との距離が適度に保て、自分一人になれる時間や場所があった方を好まれる方が多いような気がします。

・外を歩くのが大好きなおじいちゃんと1時間半かけて井野川沿いのサイクリングロードの草花を見て「きれいだね~。」「大したもんだ。」と話しながら歩きました。
・体を動かすのがあまり好きではないおじいちゃんと敷地内のベンチに休みに行き、外の風や日に当たる事の気持ちよさを一緒に味わいました。
・人が大勢いる所が苦手なおばあちゃんは今では他利用者様に気を遣い、最近では会話の中心にいるようになりました。
・自分がどうしてここにいるのか分からなくなってしまうおじいちゃんとはじっくりと1時間かけて、認知症デイサービスを利用する事になった経緯を利用する度に何度も何度も話し合いました。
・退院後に幻覚や幻聴があった目の不自由なおばあちゃん。独りで留守番をしている事が多く賑やかな所が苦手でした。認知症デイサービスを利用する事で、独りで留守番をしている時間がなくなりました。職員がいつもそばにいて声を掛け、一緒にトイレに行ったり、施設内、施設外を一緒に歩いたり、時には独りになれる部屋を設け休んでいただきました。今では、幻覚や幻聴はなく、元気な声で歌を歌いとても可愛らしい笑顔を見せてくれます。

認知症デイサービスでも入浴、食事、体操、余暇活動等の決まった予定もありますが、その日の利用者様の様子を見て予定を個別に柔軟に変更しながら、認知症デイサービスに来る事が楽しい、居心地が良いと感じて頂き、認知症による不安を和らげ、安心して認知症デイサービスを利用し、安心して自宅へ帰って頂けるよう日々、支援させて頂いております。
(スーパーデイようざん貝沢 秋元)